私は何故こんな所にいる…そもそもここはどこだ…?

 病室だというのは、薬品臭いのと点滴から容易にわかるが…

 ここは教団ではない……

 それにさっきの奴等は…何だ…

 エクソシストということは…任務か……

 ……私が…任務?任務なんて覚えがないし行くはずがない…

 それ以前に知らない奴と行動を共にするなど…

 考えれば考えるほどわけがわからない…
















  













 コンコン


 「…?」


 キー…


 「失礼します」

 「…なんだ人間」


 アレンと神田はそっと病室に入った
 それをは睨む…


 「さんに、言わなければならないことがあります」

 「……」

 「多分、今さんは状況がつかめなくて頭が混乱していると思います。
 でも…、だからこそ、落ち着いて聞いてください」

 「何だ」


 アレンは一旦深呼吸した


 「さんは、今日僕たちと3人でここまで任務に来ました。」

 「貴様等と任務…。笑わせるな」

 「本当のことです。そしてアクマとの交戦中、さんは、
 レベル2のアクマの特殊能力によって、記憶を消されてしまったんです。」

 「……何が言いたい」

 「お前は記憶喪失になってんだ。


 神田は辛そうに、それでもはっきりとにストレートに伝えた


 「…………ほう。そうなるとつじつまが合うな」

 「理解してくれますか!?」

 「人の言う事など誰が信用するか!」

 「!?…さん…」

 「人なんて腹の内で何を考えてるかわからん。信用などせん」


 「………」

 「突然言われて信じられないのもわかります。
 でもここにいてもあなたは治らない。
 今すぐ僕たちと一緒に教団に戻りましょう」


 「…一緒?はっ!教団になら一人で戻る。貴様等はさっさと消え失せろ」

 「だめです!一人じゃ危なすぎです!!」

 「!?」


 アレンが思わず怒鳴ったとたん、の顔色が変わった


 「モヤシ、怒鳴るんじゃねぇ」

 「す…すみません…」


 「私に逆らう奴は、皆殺しだ。たとえエクソシストでもな」

 「「!!?」」


 は殺意のこもった目で静かにそう言った…




 「でも…それでも僕たちは…、」

 「心配なんだよ。お前が。そのせいでお前に殺されるなら、俺はそれでもいい」

 「…神田…」


 神田は真剣な目でを見た


 「………貴様…何だ?」

 「……ただのエクソシストだ」

 「……なぜだか…初めて会った気がせん」

 「…!さん…」

 「貴様は何者だ?」

 「そんなこと自分で思い出せ。
 俺はエクソシストだということ以外は教える気はねぇ」



 「…………帰る」


 「え!?」

 「貴様等も帰るならさっさと準備しろ」


 「ぁ!はい!」

 「……」


 三人は帰る準備を始めた…









 あの黒髪…何だ…

 あいつの目を見てると、殺意が薄れていく…

 本当に私が、あいつらの言う通り記憶喪失なのだとしたら…

 私にあいつの記憶がないのだとしたら…

 だとしたら…あいつは一体…私の何なんだ…

 人の言う事など信用できんが…

 そうでもしないと今の状況が、説明がつかん…

 とりあえず速く戻ってあのクソ眼鏡に何とかしてもらわんと…













 



07/07/18