「…カ……カ…ンダァ…」

 「ア…レン…君…?」


 後ろを振り向くと、そこには左右逆転したアレンが立っていた…











  










 「どうやらとんだ馬鹿のようだな」

 「アクマ…。アレン君はどこよ…」


 神田とは戦闘態勢に入る


 「カ…ン…ダ…………ド…ノ」

 「ぇ!?」

 「災厄招来!界蟲一幻!!!」

 「待ってユウ!この人は…!」

 「無に還れ!」


 何かに気づいたが神田を制止するが、
 攻撃に集中してか聞こえていなかった

 偽のアレンは…少し涙を流しているように見えた……





 バン!!!


 「「!!?」」


 横から偽のアレンの前に、大きな手が出てきて、神田の攻撃を防いだ


 「ウォ…ウォーカー…殿…」


 言いながら偽のアレンが倒れる


 「キミは…」

 「アレン君!よかった…生きてた」

 「モヤシ!!」

 「!神田、さん」

 「どういうつもりだテメェ…!!なんでアクマを庇いやがった!!!」

 「違うよユウ!アクマを庇ったんじゃない!」

 「あ?何言ってんだ

 「神田、僕にはアクマを見分けられる『目』があるんです
 この人はアクマじゃない!」

 「ウォーカー…殿…」


 偽のアレンの顔に切れ目が入り、そこから現れたのは…


 「トマ!!?」

 「トマさん…!?」

 「何…っ」

 「!?…離れて!そっちのトマがアクマだ!!!」


 トマの格好をしたアクマが拳を振り下ろす


 「!!」

 「ユウ!危ない!!」


 ドン!!!


 「か…神田!さん!!?」


 二人は壁の向こうまで飛ばされた…
 神田の六幻も飛んで行ってしまい、手の届かない所にある…


 「ぐ…」

 「っ痛ぅ…このさっきからしてた寒気は…これだったの…っく…」


 アクマは片手で二人を壁に押さえつけている…
 は神田を庇おうとしたため
 神田の上にアクマに背を向けている状態…


 「…大丈夫か…」

 「何とか…ね」


 「おいテメェ…いつの間に…っ」

 「ヘヘ。お前等と合流した時からだよ!
 黄色いゴーレムを潰した時一緒にあのトマって奴も見つけたんだ
 こいつの『姿』なら写してもバレないと思ってさぁ
 ほら、お前等も左右逆なの気にしてただろ?」

 「酷い…」

 「白髪の奴の『姿』をあいつに被した…へへへ。私は賢いんだ」


 そう言いながらトマの皮をはぎとり自分の姿を現したアクマ


 「…」

 「私の皮膚は写し紙。まんまと殺られたなお前等」

 「…はっ!」

 「それは…こっちの…セリフ…よ!!!」


 ドン!!


 「!?」

 「足を押さえてなかったのと、私を下にしてなかったのがミスね!」


 が足でアクマを蹴り飛ばした


 「何言ってんだお前?」

 「へ?あ…しまった…日本語じゃわかんないか…」


 と少し頭をかく


 「女のクセに生意気だな!!!」

 「!ぇ……グッぅわぁっ!!!」


 バン!


 「!!!」

 「!?ぅわ…っと……さん!!大丈夫ですか!?」

 「…っく……くそっ……やりやがったな…アクマ」


 飛ばされたは見事アレンにキャッチされた


 「へへへ。お前等は後だ!!」

 「!?っく…」


 今度はアクマの側にいた神田だけが押さえられる…
 武器が無いためたちうちが出来ない…


 「ユウ!!」

 「く…」

 「へへへ」


 バサッッ!!!!


 「グハッ」


 神田が斜めにバサっと切られた…


 「ひっ…ぁ………ュゥ…ユウ…!!」

 「!?見ちゃダメです!さん」

 「ケケケケ」


 アクマは楽しそうに攻撃を繰り返す


 「や…やめて…ユウ………イヤ……」


 「………っ」



 ひどい攻撃を受けてなお、神田は立っていた


 「アレ?死ねよ!」


 ボコ!

 アクマは神田の顔を殴る…


 「お…お前!!!」

 「!?…さん!」


 は我慢できずアクマのへ攻撃しようと走ったが、


 「死ぬかよ…」

 「!?」


 神田が喋りだしたのでその足を止めた


 ボタボタボタ…

 喋りだしたためか出血が激しくなる…


 「血…酷いよ…」


 「がいるのに…、守らなきゃならねぇのに…死ねるかよ…」

 「ユウ…」

 「それに、俺は…あの人を見つけるまで死ぬワケにはいかねェんだよ………俺は…」

 「あの…人?」

 「………」

 「ギャヒャヒャヒャヒャ!すげーー立ちながら死んだぞ!」

 「え…ユウ!??」


 ドヮン!!


 「!?」

 「お前ぇええ!!!」


 バァアン!!


 アレンがアクマを吹き飛ばした。
 そのすきには神田のもとへと走りよった

 「ユウ!ユウ!ねぇユウってば…」

 「……」

 「イヤ…死なないで…ユウ……せっかくまた会えたのに…」

 「……」

 「ィャ………イヤーァーーーーーー!!!!」


 が泣きながら叫んだ


 「さん…。…神田!しっかりしてください!」

 「……ハ……ハ……ハ…」

 「(呼吸してる…まだ生きてる)さん!神田はまだ生きてます!」

 「……ぇ……」

 「あ…通じないんだっけ……えと……かんだは、…」

 「大丈夫アレン君。通じるから」

 「え?通じる?」

 「だからほら、しっかりこっちの言葉話せてるでしょ。今」

 「ほんとだ…通じる…。あ、とにかくここから離れましょう。」

 「うん。わかった」


 神田とトマはアレンが抱え、二人はその場から離れた











 



07/06/01