―黒の教団修練場

 三人のエクソシストがわいわいと騒いでいた


 その時、は遠くからゆっくり歩いて来る人の姿を目撃する…














  













 「あれ?誰か来るよ」

 「だれでしょう?」

 「…」


 暗がりからゆっくり歩いてくる人。
 白衣を着ているようなので、科学班の人であることがわかる


 「………!?あれ?リーバーさん!?」

 「け…怪我してますよ!」

 「(何やってんだ…)」


 やっと人が確認できるぐらいの所まで来てようやく誰かがわかった
 そして、尋常でない様子もうかがえる…。そして…


 「「リ…リナリー!!?」」

 「…!?」


 リナリーがリーバーに背負われていた…
 とアレンがリーバーの所に駆け寄る


 「どうしたんですか!?」

 「な…何があったんですか?こんなに怪我して…」

 「はぁ…ちょ…ちょっとな………」

 「とにかく治療しなきゃ…
 まだ時間はかかるけど、しないよりマシだと思う」


 そう言いまずリナリーを抱える


 「そんな暇…ないんだ…に…逃げろ…。
 コムリンが…来る……」

 「「は?」」

 「…?」


 突然ドドドドドッという音が聞こえ、
 音が猛スピードで向かってくる…と思ったら…


 ドガンッ!!


 と、思いっきり壁を突っ切ってドデカイロボ、コムリンが現れた


 「「「!!?」」」

 「来たぁ…」

 「あ゛っ…あれ何なのぉーーーーーーー!!?」

 「な…何アレ!?何アレ!?」

 「…;;」

 「くっそ…なんて足の速い奴だ…」


 コムリンが止まり、突然ピピピと音を出してこちらをうかがう…


 「なんか…怖いんですけどぉぉ…」


 『発…見!』


 「発見?」


 『リナリー・リー、アレン・ウォーカー、、神田ユウ
 エクソシスト四名、発見』


 「逃げろお前ら!こいつはエクソシストを狙ってる!!」

 「…んなの斬れば済むことだ」

 「え!?こんなの一人で無理だよ!ユウ」

 「前に一度斬った事がある」

 「は?」


 『手術ダーーー!!』


 コムリンが勢いよく襲ってきた


 「とにかく逃げる!ユウ!」


 が左肩にリナリーを抱え、
 右手で神田を引っ張る


 「どわっ!?こらテメェ!引っ張んじゃねぇ!!」

 「うるさい!今は逃げるの!」


 必死に逃げるリーバー、アレン、、神田
 その後ろからドガガガガと
 いろんなものを破壊しながら追いかけてくるコムリン…


 「うわわわっ!追ってくる!追ってくるぅーー!!」

 「うっひゃー…怖;」

 「いい加減手離せ。

 「あ、悪い悪い」


 は神田を掴んでいた手を離した


 「あのぉ!リーバーさん!わけがわかりません!!」

 「うん!何がなんだかサッパリだよ!」

 「一から説明しろ」



 「ウム。あれはだな!
 コムイ室長が造った万能ロボ『コムリン』つって…
 見ての通り暴走してる!」

 「何で!?」

 「どうやったらこんな暴走するの!?」

 「(また変なもん造りやがって…アホらしい…)」



 「…あれはほんの30分前、
 俺達が相変わらず給料にならない残業をしていた時だった…」




+++



 「転職しようかな…」
 「オレこのまま眠れんなら一生目覚めなくていいやぁ」
 「終わらねぇ…このまま一生終わらねぇんじゃねぇかな…」
 「あきらめんなよ。多分、終わるさ…」


 「コーヒー飲む人ー?」


 科学班の面々がいつものように絶望していた時、
 リナリーがコーヒーを持って作業場へと来た


 「はーーいvv」


 リナリーやらコーヒーやらは彼らの唯一の癒しである




 「おーい!みんな起きてるーーー?見て見て!」


 そこに、突然ガションガションと楽しそうに何かを持ってきたコムイ


 「ジャーン♪我が科学班の救世主こと『コムリンU』でーす!!」


 コムイの隣にはごついロボがドンと構えていた
 被っている帽子はチャームポイントと言うべきなのだろうか…


 「室長ぉ…何スか、そのムダにごっついロボは…」

 「だからコムリンだってば。たった今やっと完成したんだよーーー!
 僕の頭脳と人格を完全にコピーした、イノセンス開発専用の万能ロボットさ♪
 あらゆる資料の解析はもちろん、対アクマ武器の修理、適合者のケアサポートも行うんだ。

 まさにもうひとりのボク!!これで仕事がラクになるぞーーー!!!」


 「「「室長ぉ〜〜vマジですかーーっ」」」


 コムイのコムリン解説に感動する科学班面々


 「うんうん。ボクってスゴイよね!うやまいなさい。ほめたたえなさい。」


 そうしているうちに……


 「……」


 ゴクゴクゴク


 「…それ…、兄さんのコーヒー……」


 コムリンがコムイの分のコーヒーを飲んだ…


 「兄さん、コムリンってコーヒー飲めるの?」

 「あはははは〜何言ってるんだリナリー。
 いくらボクにそっくりだといってもコムリンはロボットだよ?
 コーヒーは………」


 さっきのムードは何処へやら…
 一瞬のうちに辺りの空気が変わった…


 「飲んだの?」


 ドン!!


 ブス!


 「!?」


 ドサ…


 コムリンがいきなり大きな音を出したと思ったら
 突然リナリーの首に注射器を刺した
 中身は恐らく麻酔だと思われる…


 「きゃーーー!リナリーーーー!!!」


 『私…は…コム…リン。エクソシスト、強く…する…』

 「はわわ……コ…コムリン…?」

 『この女…は、エクソ…シスト

 この女をマッチョに改良手術すべし!!


 「「「「なにーーーーーーーぃ!!!!」」」」


 ドガーーン!!ドギャーーーン!!


 「ぎゃーー!」
 「うげーー!」
 「コムリーーン!」



+++



 「……と、いうワケだ。悪いな…こんな理由で」


 コムリンを撒き、ゼーゼー言いながら壁にもたれる4人
 リナリーは一向に目覚める気配はない


 「(アホくさ…)」

 「(呆れた…)」

 「………すごい…」

 「…?今なんか言ったか?


 「コムリンすごい!!!」




 「「「………;っ!?…は!!?」」」












 



07/09/30