「んもぉ!遅かったじゃないかー。心配したんだよ。
 神田くんが次の任務の出発連絡してくれたときに
 二人も帰るからって聞いてたから、
 朝方帰ってくると思ってたのに、もう夜だよ!」


 とアレンが司令室し入るやいなや
 突然大声で喋りだすコムイ


 「…;;」

 「はは…すみません;コムイさん…」

 「でも三人とも無事でよかったよ」

 「アレン君たち怪我したって連絡受けてから兄さんずっと心配してたのよ」


 リナリーがコムイのために入れたコーヒーを片手に
 司令室の中へと喋りながら入ってきた


 「心配させてごめんなさい。
 コムイさんに見せるための写真を撮ったりしてて遅くなってしまって…」

 「あ!神田くんが言ってたやつだね!ありが……」

 「兄さん…今……」















  














 が発するにしては
 違和感のある言語に二人は一瞬固まった


 「さんしゃべれますよ。こっち言葉」


 アレンが何の気もなしにニコッとそしてサラッと言った


 「いろいろあって言い出せなかったんです;」

 「…ぁ、そうなんだーー!よかったよぉ!
 そういえば神田くんいないとちゃんと話せなからどうしようって思ってたんだ。
 ちょっとびっくりしたけど喋れるんならこれからいろんな話ができるね」

 「私もとお話ししたい」

 「はい!たくさんお話ししましょ!
 あ、はいこれ、写真いっぱい撮ってきましたよ!」


 は写真の束をコムイに渡した


 「ぅわーーい!綺麗な景色だね!
 せっかく撮って来てくれたんだから何枚か飾らないとね」

 「ぁ、それと、綺麗な花も見つけたんで
 この部屋に飾ったらいいんじゃないかなーと思って摘んできました」


 5・6本程度の花束をコムイに渡す


 「ありがとぉーちゃん!
 こんなに優しいちゃんが神田くんの知り合いなんて…」

 「ちょっと信じられないわね」


 感激のあまり涙を流すコムイと微笑するリナリー


 「そうですか?ユウも意外といいとこあったりしますよー」

 「それはさんだけに、じゃないですか?」

 「えーそんな事ないと思うよー」



 4人が一斉に笑った



 「あ、リナリーさんにもお花!お部屋に飾ってください!」


 は手に持ってた残りの数本をリナリーに渡した


 「ありがとう!
 敬語使わなくていいわよ。『さん』もいらないし
 それに、私の方が一つ下なんだし」

 「ぁ、うん…って、年下?」

 「そうよ。は17でしょ?私は16」

 「そうだったんだー。年上だと思ってた。しっかりしてるし」

 「そんなことないわよ」



 「…?」



 が突然耳を澄ましだした


 「どうしたんですか?」

 「なんかガヤガヤ聞こえない?」

 「兄さん」

 「もうそろそろだね」

 「「?」」

 「お腹すいたでしょ?一緒に食堂へ行きましょ」



 4人は司令室を出、食堂へと向かった







 パーーーーンッ



 「「わ!?」」



 食堂に入った瞬間、
 突然大量のクラッカーが食堂中に響いた

 お帰りと言ってくれる沢山の笑顔
 テーブルには沢山の料理
 少し上を見上げれば
 《Walcom home!》
 と書かれたたれまく


 「これは…」

 「な…なんなの?」


 「はい。アレン君に

 「「…?」」


 リナリーが差し出したのは名前が書かれてあるマグカップ


 「アレン君と、専用のコップよ。使って」


 二人がコップを受け取る


 「ようこそ黒の教団へ。そして、おかえりなさい!二人とも」


 満面の笑顔で言うリナリー


 「た、ただいま(かわいいな…)」

 「ただいまー!!なんかいいねアレン君。こういうのさ〜」


 嬉しそうな笑顔で言う


 「…そうですね(両手に花って…こんな感じかなぁ…)」


 少し頬を赤く染めるアレン


 「………」


 じっとコップの中の飲み物に映る自分の顔を見つめる


 「どうしたの?

 「ぇ!ぁ、いや…」

 「…神田…ですか?」

 「へ!?ぃや…ってか何でわかったの…?」

 「だいたい見当はつくわね」

 「はい」

 「そっか。うん…ユウいてほしかったなーって。
 でも任務だし仕方ないよねー
 ……そういえば…コムイさんは?」

 「兄さん…は…」


 リナリーがキョロキョロあたりを見回す


 「みんなー聞いて聞いて!ちゃん英語喋れるんだってー!!」


 すごく嬉しそうにその場にいる人達に話すコムイの姿があった


 「一人ではしゃいじゃってるわ…;」


 「楽しい人だねー」

 「……あの、さん」

 「?」

 「ずっと気になっていたんですけど、
 さんと神田ってどんな関係なんですか?」

 「それ私も知りたい!」

 「関係?……ぇっとね…」


 真剣な表情でもったいぶった言い方をする


 「「うんうん」」

 「じつわ…婚約者なの」

 「………こん…!?」

 「ぇ!?ウソでしょ!?」


 唖然とする二人


 「小さい時に親同士が決めて……っていう風に見える?」

 「「ぇ!?」」

 「驚いたー?」


 ピースして楽しそうに言う


 「ぁ…じゃあ」

 「ウソ?」

 「ウソに決まってるじゃない!ッハハハ」

 「「(遊ばれてる…?)」」

 「本当はね、幼馴染。
 5歳くらいの時に知り合ったの
 喧嘩友達みたいなかんじね」

 「どうりで、神田の扱いに慣れてるわけですね」

 「そっから恋人になったりとかはしなかったの?」

 「さすが女の子!恋バナに持ってきたかー。
 そんなことはなかったよ。そんな関係にはさせなかった…。
 だって、拳をぶつけ合う仲でいるのが私にとって一番幸せなことのはずだから」

 「…その感じからすると…は神田が…」

 「ぅん///まぁね…。でも今のままが一番いい!」

 「そっかー。そのほうがいいかもしれないわね。
 戦場に出ないといけない立場であることもあるし…
 なんか複雑ねー…」

 「そうですねー」


 「ぁ!そういえばアレン君!明日から修行付き合って!」


 突然全然別の話を持ってくる


 「ぇ!?」

 「ちょっとでも早くイノセンスを使いこなしてみんなと一緒に戦いたいから」

 「はい。わかりました」





 その後食事を食べながらいろいろ話したり、
 大勢でゲームをしたり、パーティーを楽しんで夜は終わった











 



07/09/08