「アレンくーーーーん!!!!」



 アクマがアレンに勢いよく襲い掛かってきた

 そのとき…



 キィ!!



 「!?神田!」


 神田が間一髪のところでアクマを抑えた














  













 「大丈夫!?」

 「さん…。はい。なんとか…」


 もアレンのところに寄り、小声で喋る


 「ちっ…」


 じわっと神田の腹から血がにじみ出た


 「!?ユウ!傷が…」

 「心配すんな…」

 「…」


 「おい!この根性無しが…こんな土壇場でヘバってんじゃねぇよ!!
 あのふたりを守るとかほざいたのはテメェだろ!!!」

 「ひぃ!!」

 「ゎ!…」


 大声で怒鳴る神田に二人は一瞬たじろいだ…


 「お前みたいな甘いやり方は大嫌いだが…
 口にしたことを守らない奴はもっと嫌いだ!」


 神田はギリギリと必死にアクマを押さえながら喋る


 「は…は。どっちにしろ…嫌いなんじゃないですか…」

 「私は、アレン君のやり方は嫌いじゃないよ」


 小声でアレンに言う


 「ありがとうございます」


 それを小声で返すアレン

 そして


 「少し、離れてて下さい。さん」

 「え…」


 小声でそう言うと、神田に向かって話しかける


 「別にヘバってなんかいませんよ
 ちょと、休憩しただけです」

 「………いちいちムカつく奴だ」


 そのセリフとともに神田が抑えていたアクマの手を切り飛ばした
 そのすきにアレンがイノセンスを発動させようとする


 「危ないよ…もう発動させちゃ…」

 「大丈夫ですよ」


 アレンはニコッとに笑顔を向けて…


 「イノセンス発動!!」






 「「消し飛べ!!!」」





 ゴゴゴゴゴッ

 二人の攻撃がアクマに降り注ぐ


 「ェ…エクソシストがぁーーーー!」



 ドィオオォオオオオン


 「ゎ…すごい威力……私も吹きとばされそ…」



 二人の攻撃でアクマは消え去った…
 その瞬間に…


 ドサ…ッ



 「!?ぇ……ユウ…アレン君…?」


 二人が倒れた


 「ちょっと!!何寝てんのよ…!」


 が二人の所へ走り寄る


 「ねぇ!二人とも!!起きてよ…!!」



 トサッ…


 「!?」


 アレンのところにイノセンスが落ちてきた


 「ララさんの…イノセンス……」


 そのとき…


 「生きてて…ください。もう一度…ララに…」


 アレンがイノセンスに手を伸ばした


 「アレン君!」


 はアレンに駆け寄った


 「アレン君!!」

 「さん……大丈夫…ですか?」

 「私は…大丈夫」

 「そう…ですか…」
 

 そしてまた手を伸ばしてイノセンスを取ろうとする


 「待って。これ、ララさんに渡したいのよね?」

 「…はい」

 「私が渡してくる。アレン君は動いちゃダメ」

 「…ありがとう…ございます……」


 そのままアレンはララとグゾルの方を向いた


 「こんなことしたら、ユウに怒られるだろうな〜
 まぁその時はアレン君と二人で怒られよ」


 そういいながらイノセンスをララの中に再び戻した










 「…ごめんアレン君…ユウ…。私がちゃんとイノセンス使えてたら…
 怪我、すぐにでも治せるのに……」


 が二人を見てそう呟いていると


 「あの。殿」


 後ろかトマが声をかけた


 「トマさん!!大丈夫ですか?また怪我とか…」

 「大丈夫です。それより、二人を近くの病院に運びましょう」

 「そうですね」

 「この付近にいるファインダーを数人手配します。
 さすがに私と殿だけでは二人を……」

 「大丈夫です。私一人で二人持てますから」

 「…ぇ………えぇ!?」


 トマが連絡をしようとした手を止めてを見たら、
 軽々と二人を両肩に抱えて外へ出ようとするの姿があった


 「私この辺のことわからないんで、トマさん案内してください!」

 「ぁ、はい!わかりました!」


 ちょっと驚きつつもそんなを小走りで追いかけて、
 近くの病院までの最短ルートを案内した










 あとは…、ララさんとグソルさん次第…
 もう今までのララさんじゃないけど…
 これ以上は…もう手を出す気もないから…




 『人間様…歌はイかが……?

 人間様…私は人形…歌いマスわ

 人間様……』


 「ぼくのためにうたってくれるの…?

 ララ

 大好きだよ」


 『眠るのですか?じゃあ子守唄を』




 あとは、二人の望むがままに……






 「ここが一番近い病院です」

 「ありがとうございます。
 (!……こんなに離れてるのに…
 かすかにララさんの声が聞こえる気がする…)」


 「殿、お入り下さい。
 病院の方には事情を説明しましたので」

 「ぁ、はい。ありがとうございます」



 今回の戦いは終わったけど…

 今回の任務はまだ終わってないんだ…

 ララさんの命が尽きるまでは…





 は病院に入り、二人を医者に預けた











 



07/08/03