ドドドドドド

 アレンはアクマに攻撃を繰り返す…














  













 「そんなんで砂になってる私は壊せないよ〜」


 ドガァーン


 「す…すごい速い…。見えないよ」


 はアレンを目で追うのが精一杯だった

 その時…


 ズズズズズ


 「ぁっ!?」


 砂をまとったアクマがアレンを砂の皮の中へと飲み込んだ


 「ケケケ!捕まえた!もうダメだ、もうダメだお前!!
 何回刺したら死ぬかな〜〜?」


 アクマはアレンから写し取った腕でドスドスと
 自分の中にいるアレン目掛けて攻撃をする


 「ギャヒャヒャヒャ!!」


 「アレン君……!?」

 「ウォーカー殿ーー!!」

 「くそ!許せない!アレン君を出せ!!!」


 は起き上がりアクマの方へ走り出そうとした


 「!?待て!!!」


 が、走り出してしまわぬうちに神田がの腕を掴んで止めた


 「…!何でよ。アレン君が!アレン君が死んじゃう!!」

 「…!……」


 の瞳からは少し涙が溢れていて…
 その表情は、神田が教団へ連れて行かれた日のものと同じだった…


 「そんな顔すんな。お前らしくないぜ。
 心配しなくてもあいつなら大丈夫だ」

 「何が大丈夫なのよ!!」

 「あいつの殺気はまだ消えてない」

 「ぇ…」


 がアクマの方を見た、その瞬間


 「ぇ!!?」


 ぽすっ


 「ユウ!?」

 「……」


 神田が掴んでいた手を引っ張って、
 かるくを包み込んだ


 「なに…?突然…」

 「あの時と同じ顔は、もう見たくねーんだ…」

 「あの時?」

 「俺等が離れた時…」

 「…」

 「だからんな顔すんな。こっちも調子狂う。
 それにこんなときに涙なんか流してんじゃねぇ。泣き虫」

 「……ごめん。。」





 ガキィイイン!!!





 「「!?」」




 突然アクマの方から妙な音が響いた



 「ガキ…?」


 「アレン君……?」


 音はどうやらアクマがコピーした武器と、
 アレンの武器があたった音だったよう

 そして



 バキンッ!!



 「槍が…っ」



 アクマがコピーしたものはアレンの新しい武器に負け、
 あっけなく折れてしまった。



 「すごい。アレン君すごいよ。ユウ」


 は神田に抱きしめられた状態のまま
 首だけアレンの方を向いて見た。


 「あぁ…」

 「これだとアレン君だけで倒せそうかな?
 あ、でも頼っちゃいけないよね;;」


 さっきとはちがう明るい表情で喋ってくる


 「…(の傷…外傷が全く消えている…
 それにさっき走ろうとしてた…腹に穴開いてたハズなのに…。
 なんでこんなに回復が速い。俺以上に速すぎる…
 昔は軽い怪我でも2・3日は痕が残ってたのに…
 イノセンスだけじゃない…確実になにか別の力が…。
 むしろそっちの方が強いかもしれねぇ)」


 「あ!!斬った!斬ったよ!!」

 「!?」

 「…ぁ!次また変形させてる!すごいよ」


 は必死にアレンの戦いを見ていた


 「

 「何?ユウ」

 「お前、イノセンス以外に何か変な力とか持ってんのか?」

 「変な…力?」

 「あいつみたいに、呪いだとか…。そういうのに心当たりあるか?」

 「……?…別に、ないと思うけど…。どうしたの?」

 「いや。なんでもねぇ…(無意識…か)」

 「?」



 ドォゴォオオオ!!!


 「!」

 「また撃った…」



 ボロボロ…ボロ…ボロ



 「く、くそっ!何でだ!同じ奴の手なのに…
 なに負けそうなんだよぉ!!」


 アレンの攻撃を受けたアクマの手は、ボロボロに崩れはじめた


 「…(貴様じゃそれが限界なんだよ。
 たとえ同じ武器だとしても使い手が違う…)」

 「偽者の武器が勝つはずないでしょ!
 本物が強いに決まってるじゃない!!ねぇ、ユウ」

 「!?…あぁ。」


 突然立ち上がって腰に手をあて威張ったふうに言う


 「対アクマ武器を真に扱えるのはエクソシストだけだ。
 それに、イノセンスとシンクロすればする程エクソシストは強くなる」

 「へぇ〜。ぅう〜〜!エクソシストってすごいカッコイイ!」


 は瞳をキラキラさせて楽しそうに言った


 「(のん気な奴だな)」



 ドサッ



 「ァ…アレン君!?」


 突然アレンが地面に座り込んだ。
 イノセンスも元に戻ってしまっている


 「…リバウンドか?」

 「何…それ…」

 「次々成長していくイノセンスにあいつの体がついていけてないんだ
 寄生型にはよくあることだ。ったく倒すとかほざいときながら何やってんだ」

 「助けに行かないと!!」

 「チッ!」


 「もらったぁーー!」

 「!?」


 「アレンくーーん!!!」



 動けないアレンに勢いよくアクマが襲い掛かった…











 



07/08/02