ビビビビッと容赦なくリナリーに向かってビームを放つコムリン
 リナリーはそれを上回る速度で全て回避した
















  















 「へっへ、ばぁか。イノセンスを発動したリナリーを捕えられるもんかよ…
 胡蝶のように天空を舞い、鋼鉄の破壊力で地に墜ちる。
 それがリナリーの対アクマ武器『ダークブーツ』だ」

 「へぇ!リナリーってすごいですね!!」

 「な!?!!?」

 「アレン君もいますよー」

 「あはは;」


 崩れかけた通路の壁にもたれて独り言を言っていたリーバーの横に、
 コムリンの中にいたはずの二人の姿があった
 アレンはまだ一人で立てないのかに抱えられている


 「お前ら、大丈夫か!っていうかどうやって…」

 「さっきリナリーが一発くらわしたでしょ?
 それと同時ぐらいに私がアレン君抱えてドアぶち破ったの!!」

 「へー…す、すごいな…」

 「どういたしましてー」


 にっこり返す


 『『ブッ壊せ!ブッ壊せ!ブッ壊せ!』』


 科学班一同がリナリーにブッ壊せコールをしていた


 「あ!私も!ブッ壊せ!ブッ壊せー!」

 「…;」

 「あ、そういえばユウどこですか?」

 「!ぁ、神田なら、あそこで倒れてる」


 リーバーが床に転がってる神田を指差した


 「え!!?何!?何があったの!!!」

 「どわぁあ!!?」


 が抱えていたアレンをポイっと投げ捨て神田のもとへ走った


 「ぃ…痛…」

 「だ、大丈夫か?アレン…」






 「ユウ!ユウ!!何寝てるの!?何があったの!?
 もしかしてコムリンにやられたの!?」


 は神田と話しやすいようにしゃがんだ


 「っく……こ、コムイ…」

 「コムイさん?」

 「あいちゅ…まだ、吹きや持ってやがった…。くしょ!」

 「………ユウ…」

 「しゅまねぇ………」

 「………あんた可愛いね〜」

 「…?」

 「ずっとその喋り方でいいよー」

 「!!?ふ、ふじゃけんなぁ!」

 「冗談冗談!…さて、」


 がそっと立ち上がった


 「?」

 「しとめますか」

 「…」




 そのころ



 「待つんだリナリー!コムリンは悪くない!悪いのはコーヒーだよ!!」


 いつの間にかコムイがぼろぼろのコムリンをかばうためコムリンによじ登っていた


 「罪を憎んで人を憎まず、コーヒーを憎んでコムリン憎まずだ、リナリー」


 「…兄さん……」



 「あ、ちょうどいい!リナリーーーィ!!」


 がリナリーに向かって叫んだ


 「!?」

 「真上!真上に飛ばして!!!」

 「真上…わかったわ。真上ね…」

 「へ…?ちゃん?リナリー??」

 「兄さん…ちょっと反省してきて」


 ドーーン!


 「ギャーーー!!?」


 コムリンとコムイはの指示通り真上に蹴り飛ばされた



 「よっしゃーーー!みんなに酷い事した罰だぁ!精一杯殴り飛ばしてやる!!」


 が高々と宙に飛び跳ねた。
 ちょうど上がってきたコムリンとそれにつかまるコムイが手に届く所で、


 「一回死んで来やがれぇえ!!!」


 ドゴォオオン!!!!


 拳をおもいっきり振り下ろした


 「ギャーーーァアアアア!!!!ゴメンナサーーイ!!」


 そしてコムリンは一番下の階で爆破した…


 「ちょっと可愛いと思った私が馬鹿だった」


 スッと神田の倒れてる所にもどり、低い声でボソッと言った


 「……(こいつ今マジ切れしてるな…)」








−科学班研究室


 外からはトンテンカントンテンカンと修理の音が聞こえる。
 アレンは室内にあるソファで寝ていた。
 その近くにあるソファに神田が横になっている。


 「大丈夫?ユウ…」

 「あぁ、なんとかな…」


 が神田の近くにイスを用意し座っていた。
 アレンの看病にはリナリーが付いていた。

 リナリーがアレンの額に水で少し湿らせたタオルを置くと、


 「!!」

 「わっ…ビックリした…」


 ガバッと勢いよくアレンが起き上がった


 「あ!アレン君起きた!!」

 「!?」

 「へ…わぁ!さん;」


 が椅子から立ち上がり勢いよくアレンに抱きつく


 「な!?!」

 「よかったよかったー!心配したんだよ!」

 「ぁ、はい、すみません心配かけて」

 「もう、ビックリするじゃない、いきなりこっちに飛び掛ってきたら」

 「ごめんごめん。あ、アレン君…部屋壊れてたんだって〜」

 「えぇ!?本当ですか!!?」

 「修理してた人たちが言ってた」

 「そんな…」


 「おいモヤシ…から離れろ!」


 神田がこれでもかというぐらい怖い目でアレンを睨んだ


 「僕が抱きついてるわけじゃないですから僕に言われても…
 (あれ…なんか前も同じことあったような…)」

 「チッ…!」

 「はいはい。なんか娘命のお父さんみたいだよ、ユウ」

 「なんだそれ…」

 「中良いのね、二人とも」

 「そりゃぁ幼馴染ですからぁ!ね?ユウ」

 「……ぁ、あぁ…(…幼馴染…か)」








 何はともあれコムイの起こした壊滅事件は無事未遂として終わった。
 あとはタダでさえ忙しい科学班の人たちをより忙しくさせる城内修理が終われば
 いつも通りの生活に戻るであろう。そう願いたい。













 



07/10/27