お前はいつだって強気で、弱いところを見せようとしない。
たとえ相手がどんだけ親しかろうと、自分がどれだけ辛かろうと、
苦い顔一つ見せず、いつも笑顔でこう呟く
「…大丈夫
大丈夫だよ」
大丈夫じゃねぇだろ…何でそんなに笑ってられる？
「ユウ君、今これのどこが大丈夫なんだよって思ってるでしょ？」
「！…当然だ。思わないはずがないだろ」
目の前のベッドに横たわるは、右足膝から下と、左手首から先がなくて、腹にも深い傷があった。
レベル２のアクマ数体にやられたらしい
「大丈夫だよ。だってまだ動ける。義手と義足つければ戦えるんだもん」
戦える！？
「お前それ本気で言ってんのか！？」
「私は生きてる。そして動ける。
それはイコール戦えるってことよ。
神が私を生かしたのだから、戦わなくちゃ」
は笑顔でそう言った
「…何で…笑ってられるんだよ…」
「大丈夫だから」
そう、再び笑顔で言うから、こっちは辛くてイライラする…
「本当のこと言えよ！大丈夫なわけないだろ！何で我慢するんだよ！」
「！………」
怒鳴ったら、俯いて何も言わなくなった…
「辛いって、不安って、本当は思ってるんだろ！
その作り笑顔が何よりの証拠だ」
「…だったらどうするの？」
「？」
「言ったらどうにかなるの？」
は震えた声で言う
「……」
「言ったら辛いとか苦しいとか、そういうの全部消えるの！！？」
「！？」
今まで笑顔しか振りまいてこなかったの怒りの表情。
誰よりもの近くにいる存在の神田でさえ始めてみた顔…
「確かに、ユウ君の言う通り、辛いし不安だし、苦しいし…、
でもそんなこと言ったってまわりを巻き添えにするだけじゃない！みんな辛くなる。
それは私にとってはもっと辛いことなの！！『大丈夫』は、私のおまじないの言葉なのよ」
「辛いことは一人で背負わなくていい」
「ユウ君に私の何が分かるのよ」
「何もわからねぇ。はいつも仮面を被ってるからな。」
「……」
「だからを知りたい。俺は…俺がの一番傍にいる存在だと思ってるから」
「…確かに彼氏彼女だけど…それは、私の辛さとは関係ない。
こんな私ユウ君はしらなくていい…ユウ君は私の笑顔だけ知ってればいいの。
どんな時も笑顔でいる綺麗な私だけ知ってれば…。
私の“辛い”や“痛い”や“苦しい”なんて汚れたところは、知らなくていい」
「だったらなんで俺らこんな関係になったんだよ」
「…それは」
「本当の自分でいられる場所を作りたかったんじゃねーのか？
今のになったのは過去にあったことが原因だってコムイから聞いた」
「……」
「俺は偽のと付き合う気はねーぜ」
「…」
「我慢するな。今の想い全部はけ。昔何があったかなんて知らねぇが、
俺はお前の辛そうな笑顔は見たくねぇんだ」
「ユウ君……本当に、いいの…？」
「あぁ」
「……………」
不安なのか少し俯いて震える
「はぁ…。こうしたら落ち着くか？」
「！？」
神田はふわっとを抱きしめた
「ユ…ユウ…君…」
「ん？」
「怖かった……ずっとずっと…怖かった…。
死んじゃうかと思って…死にたくなくて……怖くて…。
もう戦いたくないって……
痛くて苦しくて……ユウ君が来たとき、笑顔でいなくちゃって…
そしたら余計辛くて…………」
「…あぁ」
「人と痛みを分かち合うなんて…
それが怖くてそんなこと忘れてたから…。
ユウ君がこうしてくれて…。すごく嬉しい…」
「…よかった」
「ありがとう。もう大丈夫だよ」
「……」
は神田から離れた
「心配しないで。今度はおまじないとかじゃない本当の『大丈夫』だから」
ふわっとした笑顔で神田に言う
「今まで笑顔しか見てこなかったけど、
お前のそんな笑顔は始めてみたぜ」
「私も始めてかも。こんな良い気持ち」
「これからはちゃんと言えよ。辛いなら辛い、怖いなら怖い。
俺はそういうのも含めてが好きなんだからな」
「／／／ユウ君…。うん。これからはそうする」
今日は一つ大きなことを学んだ
人に頼り弱音をはき過ぎたがゆえに
多くの人間を犠牲にしてしまった
あの忌まわしい過去のせいで失っていたものを、
ユウ君は取り戻してくれた。
ユウ君は強い。
だから、ちょっとは弱音をはいても大丈夫
これからはうわべだけじゃない“笑顔”と
『ありがとう』が言えるように努力しなくては
〜〜〜コメント〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
なんか久々に短編書いた気が…
もう内容ガタガタじゃないかー。。
もっと精進せねば！
何か…神田が神田じゃないね…
ぁ、そりゃいつものことか；；
（確認でもっかい読んでたら気付いた。
神田っていうかラビっぽいね…キャラが）
07/09/15