「あの時何で撃たなかったの?」

 「…」

 「まぁあれくらいじゃ死なないけどね、ノアは」

 「…」







 「優しいんだね



 君は。


 でもけじめは付けなきゃいけない」






 巻き戻しの街での任務後、重傷を負ったアレンとリナリーは病院でブックマンに診てもらっている。
 私は、あの子の気分でなのか大した攻撃は受けなかったので軽い怪我ですんだ。
 そのあの子というのが、ノアの一族の一人であるロード・キャメロット。

 アレンはロードに攻撃できるチャンスがあったにもかかわらず、
 ノアが人間という事実を知り、ためらったあげく攻撃することができなかった…

 今私は彼の寝ているベッドの端に座り彼に軽く説教。


 「すみません……でも…」

 「あなたは、その目があるから相手にしているのはアクマだけなのだろうけど、
 あなた以外の人はみんな、人間を相手にしているようなものなの」

 「……」

 「人間はみんなアクマだと思って街を歩いているの」

 「……」

 「ノアも人間」

 「……」

 「敵は人間すべて。もしかしたら、教団関係者の一人くらいはアクマかもしれないし」

 「…さんは………」


 今まで黙っていたアレンがゆっくりと口を開く。悲しそうな表情で…
 

 「何?」

 「敵なら、相手が誰でも攻撃できるんですか?殺せるんですか?」


 そんな顔で、突然何を言い出すのかと思ったら…


 「…えぇ。その覚悟があるから今ここにいるの」

 「あのノア、さんの知り合いなんでしょ!殺せるんですか?」

 「確かに、ロードは友達。仲良くしてたときはノアって気づかなかったわ。
 でも、彼女が敵だというなら、私はためらわず殺すわ。
 今回それをしなかったのは、アレンを信じていたから」

 「…僕は…僕には…その覚悟がない……」


 とても辛そうに、今にも泣きそうにそういうアレン。
 昔の私にそっくりだわ…


 「覚悟ができるよう、これから頑張ればいいだけの話よ。
 まだ子供なんだから深く考え込まないの」

 「………」


 あんまり言い過ぎると可哀想だし、この辺でやめとこうか


 「それじゃ、私は教団に戻るから、しっかり療養しなさいよ」

 「…はい」


 「アレン」

 「…?」

 「優しさはね、今回みたいアダになることもある。
 けど、仲間にとっては大事なことだから、捨てたりしないでね。
 私は優しいアレンが大好きだから」

 「はい。ありがとうございます。さん」

 「じゃ」




 私は部屋を出、また一緒に任務が出来る日を夢見て帰路についた






〜〜〜コメント〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

超久々にちゃんと夢書いたよ…
もうどんな風に書いてたか覚えてない…
手探りで頑張ろう。
今回なんて自分で何書いてるかさっぱりですよ;;

08/03/13