やっと見つけた光へ続く道


 エクソシストと言う道…


 そこには、ノアとは違う、人間らしい人間がいた。


 彼らは共に戦う者を『家族』ではなく『仲間』と呼ぶらしい。


 『仲間』。とても良い響き…











  









 「……」

 「……」


 教団に来て三週間が過ぎた頃、私は食堂で一人の男と睨み合いをしていた。
 睨み合いというよりか、お互いもともとそういう目付きをしてるだけなのだろうが…
 たまたま空いていた席に座ったら前にこの男がいて…、
 何だこいつは的な感じで見られたのでこのような状況になったわけで…


 「……」

 「…何だ」

 「別に(それはこっちのセリフなんだけど…)」

 「チッ」

 「舌打ちしないでください(ってかこっちがしたいわよ!)」


 舌打ちされて気分が悪いけどとりあえず昼食を食べることにした


 「…見たことない顔だな。お前」

 「!……三週間ほど前に教団に来ましたので」

 「新入りか」

 「そういうことです。……その食べ物…何ですか?」


 が神田の食べているものを指差し聞いた


 「蕎麦も知らねーのかよ」

 「知りません。美味しいんですか?」

 「あぁ。」

 「じゃあ…また今度食べてみよ…」

 「……」


 「あ!、…神田なんかと話してるんですか?」


 二人が話してるところにアレンとラビがやってきた


 「モヤシ…」

 「…カンダ?」

 「そこの愛想の悪い人の名前ですよ」

 「いちいちムカつく奴だな」

 「ちなみに下の名前はユウさ!」

 「ユウ…」

 「ファーストネームで呼ぶな」

 「ごめんなさい。じゃあ神田と呼びます」


 「あんま恐い顔すんなって、ちゃん怖がるさ」

 「…?」

 「はい。私の名前、と言います」

 「、神田とじゃなくて、僕たちとお昼しませんか?」

 「…私はここでいいよ」

 「もしかしてユウに惚れたさ?」

 「何でそうなるの?それとアレン」

 「なんですか?」

 「神田は、愛想悪いかもしれないけど。
 私に話しかけてくれたし。優しい人だよ。ね!神田」

 「…そう、だったか?」

 「あら。以外とシャイ?」

 「……」


 「最近笑顔が増えてよかったですね、ラビ」


 クスクス笑うを見てアレンが言った


 「あぁ!よかったさ」

 「アレンもラビもそんなとこに立ってないでここ座りなよ」

 「じゃそうしよかな」

 「え…神田と食事ですか?」

 「アレンだめよ、神田に失礼でしょ。ね、神田」

 「……俺にとっちゃお前らがここにいることがすでに迷惑だ…」

 「え…;」

 「気にすんなよちゃん。ユウはいつもこんなだかんさ」

 「そうですよ

 「そうなの……」


 は少し神田を見て…


 「でも嫌いじゃないわ。そういうのも。気に入った!」

 「新入りが上から物言ってんじゃねーよ」

 「いいじゃない。仲間なんでしょ?教団にいる人たちはみんな」




 「それにしてもちゃん三週間しかたってないけど、  来た時よりずいぶん変わったさ!」

 「僕たちが連れてきた頃はノアが抜けてなかったですからね」

 「うん。私も自分でわかるもん。変わったって。」


 が胸に手を当てて言った…


 「………ノア?」


 妙なことばを聞き取った神田が問うた…


 「あ〜ちゃんは前はノア側にいたんさ」

 「確か拾われたって言ってましたね」

 「てめぇ本当にエクソシストか?」


 神田は六幻を鞘から抜き、に突き付けた…


 「短気なんだね」


 が、は驚く様子も無く言った


 「わ!待つさユウ!ちゃんとエクソシストさ!」

 「そうです!ちゃんとヘブラスカに見てもらったんですから!」


 どちらかというと何もされてない二人の方が慌てていた…


 「そういうの、全然怖くないからなおしなよ。
 たやすく人に凶器を向けるなんて失礼だと思わない?」

 「………」


 神田は六幻を鞘へおさめた。


 「別にノアの遺伝子が体内にあるわけじゃないからさ。
 そうカリカリしないでよ。仲間なんだしさ!いい響きじゃない。『仲間』ってさ!」

 「はっ!新入りが仲間ぶってんじゃねー。
 …そうだな。あと一ヶ月でくたばらなかったら仲間を認めてやるよ」

 「楽勝ね!」


 「なんか…二人、怪しげなオーラまとってね?」

 「かすかに見えますね…;」














 ロード…。今の光は、この教団だよ。


 『仲間』という存在が、光を作ってくれる。


 今日もまた。仲間が一人増えた…


 今度は光が闇にならないように生きたい。


 彼らはきっと本当の光へ導いてくれる気がするから。



 今度会うときは……敵だね…。


 それでもいい。私は今、私の道を歩んでいるから。


 光への第一歩を、踏み出しているから……










〜〜〜〜〜〜コメント〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

救済者お題1−1『闇』の続きもので書きました。
もちろんヒロインも同じ。

私ロード好きなんだよね〜。お友達になりたいな〜〜。なんてね。

07/06/12