ガヤガヤとやけにうるさい食堂

 普通のうるささではない…
 皿の割れる音すら聞こえる…。
 一体何をやっているんだ…


 昼御飯を食べようと食堂まで足を運んでいたは、
 食堂付近まで来たときふとそう思った。















  














 「はぁ……やっぱりか…。まったく…」


 食堂へと入ったは、食堂内(特に真ん中付近)の光景を見てため息をつく


 「あ!ちゃ〜ん!いいところに来たわ〜
 ちょっとお兄さん何とかしてくれない?」


 ジェリーが困った表情でに頼む


 「断ります。面倒くさい…」

 「え〜そんなこと言わずにお願い〜。
 そうだ!ちゃんの大好きなアイスを何でも、
 好きなだけ食べちゃっていいからぁ」

 「なぬっ!それはマジですかい!?」

 「マジマジ〜」

 「仕方ないですね。引き受けます」

 「ありがと〜」









 「別にいいでしょ!誰の話をしようと僕の勝手じゃないですか!」

 「よくねぇ!楽しそうに俺のの話してんじゃねぇ!特にモヤシ!」

 「なんで僕は“特に”なんですか!」

 「モヤシだからに決まってんだろ!虫唾が走る!」

 「それ意味わかりませんから!だいたい僕はモヤシじゃありません!アレンです!
 ってか兄弟だからって別にあんたのさんじゃないでしょ!」

 「まぁまぁ、二人とも落ち着くさ…な?」

 「「ウサギは黙ってろ!!」」

 「ヒッ……す…すみません;」


 派手に口論しているのはの兄神田とアレン。
 ラビは仲裁しようとしたが二人に呆気なく負けてしまった;


 「はいはーい、どいてねぇ。可愛い子ウサギちゃん」


 ラビの後ろからヒョコっと現れる


 「(子ウサギ!?)ちゃん…。よかった〜来てくれて。」


 ラビが安心して少し後ろに下がった




 「いつもいつもテメェばっかと組んで任務行きやがって腹が立つんだよ!」

 「そんなこと僕にあたらないでくださいよ!コムイさんに言えばいいでしょ!」


 「(は〜…なんだこの低レベルな争いは…しかも私のことか)」

 「ちゃん…。速く何とかしてさ…」


 不安そうに言ってくるラビに「わかってる」と返してから、
 両手を高々と上げ、二人の後頭部触れる寸前の所へ持っていく。
 二人は喧嘩に集中しているため気付く気配がない。


 「いい加減にしやがれ!この阿呆ども!!!」



 ガツーンッ



 「い゛!?」

 「う゛!?」


 は高々と上げた手で二人のデコ同士を思いっきりぶつけさせた

 「ぃ…痛い……」

 「…チッ……」

 「全く、呆れるわ…マジで」


 「ぅわ…こ…怖いさ……」


 痛がる二人、呆れる、怖がるラビとその他食堂にいた人々…



 「!?な…何しやがんだよいきなり!」

 「ぇ!さん?」


 二人はようやくに気付く。
 そうとう痛かったのか、二人ともデコを抑えたまま…


 「テメェらが下らん喧嘩してるから、
 好きなアイス食べ放題と引き換えに止めたんじゃない」

 「好きなアイス食べ放題って…」

 「止めるんならもっとマシな止め方しろ。
 愛しの兄に毎回毎回よくこんな仕打ちを…」

 「いやキモイから。キャラ違うから…
 それに別に愛しかないし。いい加減そのシスコンっぷり何とかしろよ…」


 速効でツッコム


 「神田嫌われてるじゃないですか」

 「ホントさ」

 「うっせぇテメェら!俺は誰が何と言おうとを愛してんだ!!!」

 「「は?;」」


 神田が突然妙な言葉を発した…


 「…おい…兄貴。今何つった?」

 「何回でも言ってやる!俺はをあ…」

 「いや、やっぱいいや」

 「照れるな。俺はいつかお前を嫁にだな…」

 「ブーー…!?っちょ…ちょっと待てぃ!
 嫁っておい。兄弟だから。無理だから!
 あんたの思考どうなってんの?バカも休み休み言えって…」


 神田の突然の爆弾発言に動揺する


 「無理じゃねぇ。二人が許しあえば…」

 「いや無理だから!!シスコンっつうか変態じゃんそれ!
 ってかあれか?小さい女の子が作文とかでよく書く将来の夢みたいな?
 大人になったらお父さんと結婚したいですてきな、そんなノリ!?」


 「神田っていつもキリっとした顔してますけど、
 考えてる事めちゃくちゃヤバイじゃないですか…」

 「ユウってあんなだったっけか…?」


 いつもと違うような神田に少し哀れみの目で見つめる二人…




 「、俺はマジで…」

 「いや、マジなら精神科行く事をお勧めするよ。妹として…
 (これはまさかあの禁断の愛とかいうやつですかい?マジでこわいんですかどぉ!)」



 ギュッ


 「な!?」


 「神田!?」

 「ユウ…マジで!?」


 神田が突然を抱きしめた


 「大丈夫だ。不安も障害もいっぱいあるだろうけど、俺たちならのりきっ…」

 「いや!のりきらんでえぇ!そんな関係お断りじゃー!」

 「照れ隠しはやめろって」

 「照れ隠しとかしてないし!離れやがれこのクソ兄貴ぃ!
 私はアイス食いたいんじゃー!!」

 「アイスか…なら二人で食お…」

 「一人で食べます。
 そんな最近付き合いだしたバカップルみたいなことしたくないし。
 ってかいい加減苦しいから離れろ!
 (ここが外とかならイノセンス発動してフルボッコにできるんだけどな…)」

 「そうか。兄さんは悲しいぜ…涙が出る…」


 神田は寂しそうにから離れた


 「勝手に泣いとけ」


 悲しそうな神田に容赦なく言い放つ


 「が何と言おうと兄さんは諦めないからなー!」

 「はいはい…もう好きにしな…」








 自分の想いを伝えたこの日から、
 毎日のように妹であるに抱きつき愛の言葉を囁く、
 神田さん家のユウ君…

 はそのたび悲鳴を上げたそうな…



 ちなみにこの日を境には、
 どんないいものを与えられても喧嘩の仲裁役を務めることはなくなったという…






〜〜〜コメント〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

『裂空の十字架』の翁麻 佑稀様へ捧げる相互記念神田夢!

いろいろ考えたあげく、出来た作品…
ギャグにしようとやってみたら、なんじゃこりゃぁああ!
って感じになってしまいました…。申し訳ないです;
なんか神田全然キャラ違うし…マジ誰って感じですね;

突っ込みとかのノリが銀○みたいな感じになっちゃってますが、
おきになさらず……。気付いたらそんなことになってただけなので(オイ!)


07/09/17